血は、つながっては、いなかった。 ぼくが、子犬で、義母は、山羊だった。 でも、義母は、とてもやさしかった。   ぼくらは、見世物小屋のかたすみで、くらしていた。 かなり、さむい場所で、 ぼくは、いつも、あたたかい義母に、くっついていた。   義母は、くち ...

    猫叉坂を のぼってゆこう   口笛は うまくふけないけれど ふきたい気分の 夏の日だ   猫叉坂にも 夏がきた   坂をのぼるひと おりるひと かなしみは 折りたたんで ポケットに しまっておこう   猫叉坂を のぼってゆくと たの ...

こもれびが、いきものみたいに、青葉に、反射している季節に、 おんなは、決心したのだ。 優柔不断で現実感のないおとこを、すてようとすることを。   おんなにとって、おとこのそうした部分が、かわいくて、 ほかのおとこにはない感性のように、かんじていた。 だか ...

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