猫叉坂を
のぼってゆこう
 
口笛は
うまくふけないけれど
ふきたい気分の
夏の日だ
 
猫叉坂にも
夏がきた
 
坂をのぼるひと
おりるひと
かなしみは
折りたたんで
ポケットに
しまっておこう
 
猫叉坂を
のぼってゆくと
たのしい
おもいでたちが
顔をだす
 
坂のうえには
なにがあるのだろう
 
それは
だれにもわからない
 
でも
猫叉坂を
のぼってゆこう
 
わくわくするような
なにかが
あるようなきがする
 
それは夏だから
 
それは猫叉坂だから