地平線の 
右側から 
左側へ 
むかって 
だれかが 
あるいている 
 
肩を 
おとして 
ひどく 
落胆した 
あるきかただ 
 
左側から 
右側へは 
だれかかが 
こころを 
はずませて 
スキップをしている 
 
地平線の 
むこうには 
しずむ 
太陽が 
ある 
 
逆光の 
なかで 
あるいている 
人と 
スキップしている 
人が 
地平線の 
まんなか 
あたりで 
交差する 
 
それは 
影絵の 
ようだ 
 
だれかが 
かなしいとき 
だれかは 
たのしいのだ 
 
もう 
共同で 
かなしみや 
よろこびを 
わかちあう 
幻想は 
きえてしまった 
 
地平線を 
みている 
ぼくの胸に  
交差して  
別々に  
はなれてゆく  
ふたつの  
影が 
つきささって  
くるのを  
かんじるのだ