白い 
大根 
 
あざやかな 
人参 
 
だけど 
ごぼうは 
真っ黒だ 
 
野菜売り場の 
陳列棚で 
いちばん 
地味だね 
 
だけど 
ぼくは 
すきなんだ 
 
かむと  
口のなかで 
ほかには 
かえられない 
味が 
ひろがる 
 
ともだちよ 
 
こんな 
はずでは 
なかったと 
 
時代の 
谷間で 
ため息を 
ついて 
いるのかい 
 
ぼくも 
いっしょだよ 
ため息を 
ついて 
いるよ 
 
今夜 
 
ごぼうを 
煮付けて 
たべようと 
おもう 
 
ともだちよ 
 
どんなに 
くるしくても 
自分の 
味を 
失っては 
いけないんだ 
 
ぼくは 
そう 
おもう 
 
ごぼうが 
口の 
なかで 
ごぼうの 
味を 
だしている