荒涼とした 冬枯れの
ぼくのこころの 畑に
だれかが なげいれた
ちいさな種
二、三か月も すれば
芽をだしそうな
予感がする
からすは とても
さむがりな 鳥だと
最近 しった
夕暮れの空を
旋回しながら
今夜の 寝場所を
さがしている
いったい だれが
ちいさな種を
なげいれて くれたのだろう
ぼくは 感謝する
種には
時間を むかえいれる
という
のぞみに つながる
なにかがある
からすは 今夜の
寝場所を
みつけたのだろうか
風を さえぎる
あたたかい場所を
みつけただろうか
ぼくは なげいれられた
種の おかげで
すこし こころに
余裕が できた
からすのことを
心配することが
できるからだ
ぼくは
ぼくのこころの畑の
ちいさな種のことと
ひとに きらわれてしまう
からすのことを
かんがえている