すべって ころんで
骨折をした
何か月もくるしみ
いまでも ときどき いたみがある
それから
歩幅を ちいさく 慎重に
あるくようになった
どこで ころぶか
予想は できない
歩幅を ちいさく 慎重には
いやな かわりかただ
自分のなかの
なにかが
死んでしまった みたいだ
過去には
歩幅が おおきく 豪快だと
いわれたこともあった
めずらしく 雪がふり
凍結した 道路を
あるきながら
そんなことを おもった