夢を さわったことの 
あるひとが 
夢は やわらかくて 
ふわーっとして 
とてもいい 感触なんだと 
いっていた 
 
ぼくは まだ 
夢を さわったことがない 
 
悲しみに さわられたとき 
ぼくは じーっとしていた 
 
さわられるのは 
自分の意志では 
ないから 
悲しみが 
にげてゆくまで 
うごかないように 
した 
 
さわることと 
さわられることの 
さ 
それは おおきな 
さ 
 
ぼくは 
今夜 
布団のなかで 
やさしさに 
つつまれる 
夢を 
みたいと 
おもう