くるるーと ないて 
首を すこし 
かしげて 
恩返しのことを 
かんがえた 
 
長い二本の きれいな 
足で 湿地帯を 
あるき 
また かんがえた 
 
なにが できるのだろう 
 
おもいうかばない 
 
冬を 
越えれたのも 
エサを 
まいて 
もらった 
お蔭だ 
 
そうだ 
舞ってみよう 
 
雌は 
雄を 
よびよせ 
むきあって 
みごとに 
舞った 
 
それは 
自分たちが 
できる 
精一杯の 
ことだ 
 
冬が 終わる 
 
エサを まきつづけた 
老人の目に 
舞いの 
残像は 
やきついた 
 
恩を返すということは 
みごとな 
舞いのように 
とても 
うつくしい 
ことなんだ