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                                                  写真・くいまる   
 
 
濡れた歩道の上を 
塩化ビニールの雨傘を 
さして あるく 
 
それも ひとりで 
それも ひとりで 
 
路地を彷徨い 
あるきつづければ 
なにかが 
みつかるかな 
 
それとも 
なにも 
みつからないかな 
 
塩化ビニールの雨傘に 
雨がはじける 
 
「夏が去っても 
あなたを 
まちつづける」 
 
だれかの 
うたがきこえてくる 
 
耳をかたむけると 
さびしさが 
ふくらんでくる 
 
塩化ビニールの雨傘に 
雨がはじける 
 
ぼくを 
まっててくれるひとは 
いるのかな 
 
すねてみたくなる 
すねてみたくなる 
 
それでも 
雨はふりつづけ 
 
それでも 
ぼくは彷徨いつづけ 
 
夜はふかみに 
むかっている