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ねえ つきとめたり
しないでおくれ
ぼくには隠れ家が
必要なんだよ
 
ぼくは隠れ家で
手足をのばし
ぼんやりしながら
よこたわっている
 
鉄板にはじける
雨の音をききながら
空想するのが
すきなんだよ
 
壁紙がぼろぼろでも
かまわないんだよ
窓にカーテンがなくても
かまわないんだよ
 
小さいときから
押入れとか
屋根裏部屋が
すきだったんだよ
 
ぼくは時々
隠れたくなるんだ
日にさらされていると
つかれてしまうんだ
 
ねえ だから
さがしたりしないで
ぼくには隠れ家が
必要なんだよ
 
ねえ きみも時々
隠れたくなるでしょう
日にさらされるのが
いやになるでしょう
 
それは弱虫とは
ちがうことなんだ
それは臆病とは
ちがうことなんだ
 
ぼくには隠れ家が
必要なんだ
きみにも隠れ家が
必要でしょう
 
雨がだんだん
つよくなってきた
鉄板にあたって
雨がはじけている
 
鉄板にあたって
雨がはじけている
 
鉄板にあたって
雨がはじけている
 
 
 
 
 
 
(写真・くいまる)