イメージ 1
 
ぼくは
こどものころ
雨がふると
ずっと雨が
つづくのでは
ないかと
おもっていた
 
おとなになると
雨のあとには
晴れが
やってくることを
しった
 
ずっと
そのままではない
ことを
しった
 
いいことも
わるいことも
そのままではない
ことを
しった
 
ぼくは
橋の上で
景色をながめた
 
空と川が
いっしょうに
とけて
しまいそうな
錯覚に
とらわれた
 
ぼくは
「おかあさん」と
よんでみた
 
ぼくは
自分が
マザコンなんだと
しった
 
雨とマザコンは
関係はないけど
なぜだか
そんなことが
頭に
うかんだ
 
ずっと
橋の上から
景色を
ながめて
いたかった
 
雨が
つよく
なりそうだった
 
ぼくは
いそいで
橋を
わたった
 
 
 
 
 
 
(写真・くいまる)