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きみのゆめ
ときどき
みるんだ
自分勝手にね

あの日きみは
この街にやってきた
奇妙な服をきて
奇妙な髪形で

ぼくは
そのころ
おとなになると
真面目な顔をして
常識をわきまえなさいと
いう世界が
いやでいやで
たまらなかった

みんな
そうなってゆくんだ
未来に
絶望していた

ところが
きみが
あらわれて
かわった

おとなの意味が
変化したんだ

ぼくは
それから
きみに
あこがれ

髪形や
服装を
まねした

未来を 
すこし
信じた

だが
あるときから
濁流のような
流れにはまって
考えるとか
感じるとか
できなくなった

もちろん
自分が
おとななのか
こどもなのか
わからなく
なってしまった

きみのことも
わすれてしまった

それが
このごろ
ときどき
きみが
ゆめに
でてくるんだ

かなり 
時間が
過ぎ去ったのに
まるで
きのうの
ことのように
きみは
まったく
かわっていない

ただ
ゆめのなかの
きみは
ゆめのなかで
いつも
きまった場所で
突然
姿を
消してしまう

それでも
ぼくは
きみを
おいかけて
ゆくんだ

グリーンの路肩という
安全地帯を
そこから
はみださないように
はみださまいように
注意を払いながら

そして
目を覚ます
胸が
とても
苦しくなって








(写真・くいまる)