2011年02月

  ぼくはいつでも その空間の 入り口で ため息をつく   ぼくはいつでも その空間の 入り口で 妄想をする   そして自分を なぐさめている だれだって おなじなんだと   気にすることは ないって 気にすることは ないって   ぼくもいつでも その空 ...

この春ひとつ 別れがあった  俺には妻と 子供がいます  その人なんて 呼べばいいのか  会社の妻と 仮によびます  会社の妻と 付き合いはじめ  8年間も 過ぎ去っていた  会社の妻は とてもおしゃべり  生活感は まるで無かった  支離滅裂な 言葉並 ...

血は、つながっては、いなかった。 ぼくが、子犬で、義母は、山羊だった。 でも、義母は、とてもやさしかった。   ぼくらは、見世物小屋のかたすみで、くらしていた。 かなり、さむい場所で、 ぼくは、いつも、あたたかい義母に、くっついていた。   義母は、くち ...

    猫叉坂を のぼってゆこう   口笛は うまくふけないけれど ふきたい気分の 夏の日だ   猫叉坂にも 夏がきた   坂をのぼるひと おりるひと かなしみは 折りたたんで ポケットに しまっておこう   猫叉坂を のぼってゆくと たの ...

こもれびが、いきものみたいに、青葉に、反射している季節に、 おんなは、決心したのだ。 優柔不断で現実感のないおとこを、すてようとすることを。   おんなにとって、おとこのそうした部分が、かわいくて、 ほかのおとこにはない感性のように、かんじていた。 だか ...

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