だれかが
来たような
気がした
足音がした
鉄製の階段を
とんとんと
のぼって
そして
とまった
ドアを
ノックしない
なぜだろう
そして
もういちど
足音がした
とんとんと
遠ざかってゆく
ど ...
2011年12月
生の連続のなかで
きみがいちばんかがやいた
あのひあのときをこころに
なにもかわってはいない
だからあんしんしてほしい
ふりむくとあしあとがずっと
ここまでつづいているね
なにもかわってはいない
きみのあるいてきたみちだよ
なにもかわってはいない
...
宵の明星
冬の夕暮れは
はやい
夜空は
澄みきっている
月の右下に
星が輝いている
夜になった
ばかりなのに
明るく輝いている
あの星
もう少したつと
消えるんだ
だれかが
いった
ふふ~んと
ぼくはおもった
ぼ ...
一枚の絵
うまく描こうとしても
なにかがたりない
いつまでたっても
完成しない
一枚の絵
きみに
贈りたい
一枚の絵
どうしてなんだろう
なけてくる
どうしてなんだろう
唇をかむ
そして
今日もおわってゆく
そして
今年もお ...
明日へ
ぼくが悩んでいるとき
きみも悩んでいるのだろう
風が吹きつけるなかでは
とても寒いと抱き合って
吹雪がやむまでここで
じっとしていたほうがいい
必ず雪はふりやむんだし
寒さはどこかへとんでゆく
ゆきどまり ゆきどまり
いいえ さ ...