2018年07月

このひんやりとした石畳に ねころんでいると浮世のことを 忘れてしまう といいたいが ぼくは猫だから浮世のなかで 生きているわけではないので そんなセリフは にあわないことに きがつく 自分にとっての 快適な居心地のいい場所を さがしている だけ ...

空のご機嫌 うかがいながら 生きるのなんて まっぴらだ ふるなら ふれよ はげしい雨 はげしい雨 いつもおびえて ため息ついて 臆病なんて ごめんだよ ふるなら ふれよ はげしい雨 はげしい雨 残り時間は すくなくなって いつまで悩み くすぶるの ふるなら ...

石段をのぼるとき 路地を通りぬけるとき かげは とてもしなやかだ ぼくが頭をかかえても ぼくが腕組みしても かげは おどけている ぼくのなやみも ぼくのつらさも かげは おかまいなしだ ぼくのかげなのに ぼくのかげなのに だけど 愛しくなって ...

朝方 死んだオヤジが 夢にでてきた 胸をはれ 背筋をのばせ 腕をおもいきり ふりまわせ さあ ラジオ体操第一だ オヤジは さけんだ 頑丈な 朝礼台の上に オヤジは たっていた ラジオ体操第一の 音楽が ながれはじめた オヤジ 俺 まだ ね ...

なんだか 自分が 仲間外れに なったような 気持ちの 散歩道 にわか雨が ふりだし ずぶぬれになった ぼくは 大きな銀杏の 木の下で 雨宿り やがて 晴れ間が見えた 空を見上げると そこには虹 うつくしい虹 たしかに たしかに うつくしい ...

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