2019年03月

若かったころ いつも 容器を さがしていた 自分のなかから あふれでるなにかを いれておきたかった でもなかなか 容器が 手に はいらなかった 今 ぼくの まわりには からっぽの 容器が いっぱい ころがっている だけど いれるものが みつからな ...

春風に さそわれて あるいた 花のかおりに つつまれて あるいた 口笛を ふきながら あるいた お日様の 道しるべ どこまでも どこまでも どこまでも あるいた ずいぶんと とおくまで きたものさ すっかり 夜になり あわててる ふりむけば ...

種は かなり 寝返りを うった 疼くのだ 疼くのだ 脳裏に うかぶのは ふっくらとした かがやくような 土が ひろがる 畑のことだ ビニールが はられた 建物の なかの 工場のような 畑では ない 自然が はぐくんだ 芯のある 艶のある 土を も ...

ながい冬は おわりだ 春がくると みんな 木のしたに あつまりたくなる 不思議だ 不思議だ 話そう 話そう だまっていては だめなんだ 冬眠から 目覚めた 熊みたいに 穴のなかから でておいで だれかに 命令された わけじゃなく だれかに 誘 ...

たかいところから みる風景は いつもとちがってみえる 自分が ほんのすこし いらくなったみたいだ ぼくは いつも だれかの 腕にぶらさがって 野菜とか パンとか くだもの なんかを つめこまれて 地面をみていることが ほとんどだ からっぽになった ...

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