ひらひら風に舞う
記憶のかけら 
 
そっと
こわれたり
しないように
手ですくってみる
 
この場所に立つと
記憶が目を覚ます 
 
こころのふかみで
ねむっていた記憶
 
やあー元気かい
さびしくはないかい 
 
わたしは
わたしの記憶に
はなしかけてみる
 
なつかしそうな目をして
記憶は
わたしをみる 
 
わたしは
うれしくなる
 
それは
どのくらいの時間の長さなのか
どのくらいの大きさなのか
はかることは
できない
 
ただ
この場所なんだ 
 
この場所の
記憶なんだ