だれにも、
だれにだって、
あるのは、
ちいさな誇り。
 
誇りが、
あるから、
いきてゆける。
 
重い荷物を、
はこぶのも。
 
うごけないひとの、
めんどうを、
みるのも。
 
魚をさばいて、
盛り付け、
するのも。
 
いちいち言葉に、
しなくても、
こころに、
かがやく、
ちいさな誇り。
 
ときどき、
とりだして、
みがいて、
あげて。
 
やわらかな布で、
傷つけないように、
みがいて、
あげて。
 
誇りが、
よごれて、
しまわないように。
 
だれにも、
だれにだって、
あるのは、
ちいさな誇り。
 
こころのなかに、
しまいこんで、
わすれないでね、
自分の、
ちいさな誇り。
 
早起きしたら、
朝日にてらして、
みてごらん。
 
きらきら、
かがやく、
自分の、
ちいさな誇り。