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手を
つないで
あるいた
きがする
 
月のあかりを
たよりに
みんな
寝静まった 
街の
路地裏
 
ふたりで
あるいた
きがする
 
そういえば
どこかで
犬が
ないていた
 
外灯の
まわりには
虫が
とびかっていた
 
ぼくたちは
どこへ
ゆこうと
していたのか
おもいだせない
 
ただ
意味もなく
さまよっていた
きがする
 
まどろみの
なかで
おぼろげな
記憶が
ちいさく
かがやく
ことがある
 
おぼろげな
おぼろげな
記憶が
 
ちぎれた
雲の
むこうに
みえる
こともある
 
 
 
 
 
 
(写真・くいまる)