きみの すんでいる 町が 藤心でよかった ぼくは 藤色が すきなんだ 地獄谷の呪いや 猿滑りの沢 だったら かなしいな きみの すんでいる 町が 藤心でよかった 絶望の狂信や 未練の宴だったら いやだな 藤心 藤心 なんて素敵 ...
2011年06月
だから、夏がすき。
もう ふらふらの へとへと あつい太陽が 容赦なく 照りつけてくる ぼくは なにも 考えられない だから 夏がすき 水を がぶがぶ のみ 汗を だらだら かく ぼくは なにも 考えられない ...
ありきたりの あ
ぼくのおへそは、 すこし、 まがっている。 ぼくはいつも、 このままでは、 いやだとおもっている。 ありきたりの あ ありきたりの あ ぼくは、 ありきたりを、 きらっている。 ぼくのおへそは、 かなり、 まがっている。 ぼくはひと ...
みがいてあげてね、自分の誇り
だれにも、 だれにだって、 あるのは、 ちいさな誇り。 誇りが、 あるから、 いきてゆける。 重い荷物を、 はこぶのも。 うごけないひとの、 めんどうを、 みるのも。 魚をさばいて、 盛り付け、 するのも。 いちいち言葉に、 しなくて ...
おかめ ひょっとこ きつね てんぐ
ふれあうたびに、 からだに、 電流がはしってゆく。 おかめ おかめ、 ひょっとこが、 よびかける。 夜が、 ふかまり、 静けさが、 森にひろがってゆく。 もうすぐ、 夏が、 やってくる。 きつねは、 お祭りを、 まっている。 きつねは ...